2011.12.17 Saturday
Fw:稽古週報 :竹中三穂

秋の三嶋大社に鹿の声が響く。世を憂う風情かと見れば、囲いの中の神鹿達は雌の立ち会いのもとドカドカと角をぶつけあって元気そうである。
選べない環境であっても、精一杯力を尽くして。そして選びとったものについてはあきらめずに。
あきらめてしまうことは、案外簡単なのだ。

奉納演武をさせていただくのは何年ぶりだろうか。練習もできずに奉納するのは憚られたが、身体が元に復することはない。
今の身体で今の精一杯を演武しよう。そう思って参加したのだが本当に良かったと思う。
門下生、練習生それぞれが、いつもと同じように準備をし掃除をし黙想をし礼をし、そして参拝と奉納演武をした。歴史ある大社の芸能殿を使わせていただいた皆の態度は、それにふさわしい節度と品位を保つ美しいものであったと思う。
次の日は佐野美術館で名刀展を鑑賞した。刀にはそれぞれの物語がある。
日本刀の衰退を憂う人は多い。縁あって刀を学ぶこととなったが、まずはあきらめずに向き合っていければと思う。いつか誰かに私の聞き覚えた物語を伝えることができますように…。




























